ロボコンインタビュー!
 歴代の“協育歯車工業賞受賞者”のインタビューです。

協育歯車工業賞受賞作品「うみねこ」樫山武士さん
    

「うみねこ」で受賞された 樫山武士さんにお聞きしました!

――まずは、協育歯車工業賞を受賞した瞬間のお気持ちからお聞かせください。
受賞はとても嬉しかったです。休みを潰して作った甲斐がありました(笑)
いろいろな賞品の中でもこの教育歯車工業賞は、特に「かわさき(ロボット競技大会)」らしい賞品ですので、大変喜んでいます。

――協育歯車工業賞受賞、ならびにベスト8という成績はいかがですか。
 まだ2回目の参加なのですが、ベスト8まで残れてとても満足しています。
また、ギヤの専門家に自分のマシンを評価して頂きとても光栄に思っております。出場するからには何か賞品をもらいたいと思っていましたので、こうして賞を頂けるのはほんとに嬉しいです。

――「うみねこ」というネーミングの由来は?
 かわさきについて色々とアドバイスしてくれる友人が「やまねこ」というマシンで出場していましたので、その仲間ということで名付けました。
「やまねこ」は森のなかを縦横無尽に走り回るというイメージで名付けたらしいので、こちらは空も飛べるくらい自由に動けるという感じで「うみねこ」としました。まぁ、見た目はとても「うみねこ」には見えませんが……(笑)


――「うみねこ」の特長、セールスポイントを教えてください。
 なんといっても回転するV字アームです。このアームが「うみねこ」の全てです。ですから、まずアームを設計し、このアームを生かせるように本体を設計しました。


――構想・設計、製造の工程で、工夫した点、苦労した点はありますか。
 (構想・設計について)
まずアームありき、ですから、本体や足は「アームを運搬する機構」と割り切って、出来るだけ単純なものにしました。
また、減速ギヤ等を含めるとアームはかなり重いので、車体を軽く作る必要があったのですが、軽くしても壊れることのないよう、強度と重量のバランスをとるのにかなり気を使いました。

(製造について)
個人で製作しているのですが、工作機械を持っていませんので、主な部品は個人でも相手をしてくれる加工業者さんに頼んで作ってもらいました。とはいえ、どうしても自分で作る必要のある部分も出てきます。その部分は近所のホームセンターに行って、場所や機械を借りて作業しました。
そのホームセンターは、品物を購入すると無料で工作室を使用させてもらえるので、頻繁に通って部品を作っていました。手持ち部品の加工をするために、関係ない部品を購入したり、ある時は数百円の材料を買っただけで1時間以上粘ったこともあります。迷惑な客だったと思いますよ(笑)


――(笑)その甲斐あって、受賞が決まったわけですが、大会当日も含めて、何かエピソードやハプニングなどはありましたか。
 試合当日、手伝ってくれるはずの友人が仕事の都合で突然来られなくなり、予選をずっと一人で戦わなければなりませんでした。
特に、予備のバッテリーは友人に渡してあったので、もし敗者復活戦になったらバッテリーが足りなくなるかも……と、ひやひやしていました。
なんとか敗者復活戦へ回らずに済んだので助かりました。


――ギアは、樫山さんのロボットづくりにおいて、どのような位置づけでしょうか。
 私自身、工作機械も持っておらず、機械工作も得意ではないので、単品で歯車を購入して自分でギヤボックスを組むよりは、既製品を使う場合がほとんどでした。
既製品であれば、精度も十分ですし、故障も少なく、安心して使えます。しかし、既製品のギヤボックスでは、自分の本当に必要な用途には不十分な場合が多いです。
昨年はアームに既製品のギヤボックスを使用していたのですが、無理な力をかけたため試合中に破損してしまいました。そのため、今年は協育歯車工業さんの部品を使って自作のギヤユニットを組んでいます。
おかげで壊れることもなく、十二分に力を発揮してくれました。ロボットコンテストのような特殊な用途では、既製品だけでなく、単品の歯車をうまく使いこなす必要があると思います。


――最後になりましたが、協育歯車工業株式会社ならびに、株式会社協育に何かメッセージがあればお願いします。
 ギヤ単品を購入する場合、まずはギヤ部の設計をしなければなりませんが、設計するためには、使えるギヤの種類や寸法が細かく分かるカタログが必須です。
協育さんはカタログが入手しやすく、個人で物作りを行っている人間には大変ありがたいと思います。今後もよろしくお願いいたします。
それから、今回いただいた賞品は、次回のかわさきへ出場するために使いたいと思います。せっかくですので来年はギヤをたくさん使ったものにしたいですね(笑)

第8回かわさきロボット競技大会
2001年8月

協育歯車工業賞受賞作品「SHOOTING☆STAR」

静岡県・浜松工業高校 蝶野先生にお聞きしました!

――まずは、「SHOOTING☆STAR」のネーミングの由来から教えてください。
「SHOOTING☆STAR」は星のように遠くのものでもすばやく撃つという意味が込められてます。生徒たちは、間に挟まれている「☆」にこだわりがあるようです(笑)

――「協育歯車工業賞」を受賞したときの心境をお聞かせいただけますか?
 2回目の参加だったのですが、前回は不本意な成績に終わってしまい、リベンジで望んだ大会でした。それだけに、この受賞の喜びはひとしおでした。協育歯車工業さんが生徒のロボットをとてもよく見てくださったので、そのことが本当に嬉しかったです。

――構想、設計、製造の行程で苦労した点、工夫した点などはありますか?
 1年目は坂を上るころができず、負けてしまったんです。そこで、半年かけて構想を練り、レゴブロックを使って脚部を設計することから始めました。
レゴで設計した形をCADで解析し、NCフライスという工作機械でプログラムを組んで自動生産を行いました。
顧問である私はアドバイスをするだけで、あとはすべて生徒達のアイデアで形にしていきましたから、とても苦労したようです。本当に頑張ってくれましたよ。

――開発・製造の際に起きたハプニングやエピソードなどがあれば…。
 ロボットが完成したのは大会出発の前日なんです。徹夜することもしばしばで、ロボットづくりにはとても苦労していましたね。
生徒たちが加工速度が違うことに気づかず、エンドミルというドリルを3本もだめにしてしまったなんていうハプニングもありました(苦笑)――かわさきロボット競技大会の意義はどのような点にあるとお考えですか。
かわさきロボット競技大会は、かつては全国で唯一、脚歩行で行う大会でした。現在は「ROBO-ONE」など2足歩行ロボットの大会もありますが、そこに出場している人はかわさきロボット競技大会で見た顔がとても多いんですよ。
この大会で活躍した学生が、そのままロボット研究の道に進むケースも多く、ロボットを研究・開発する立場にいる我々としては、とても意味のある大会だと思います。
――最後に、協育歯車工業、協育にメッセージがあればお願いします。
協育さんから賞をいただいたおかげでとても励みになり、現在も頑張っています。
あの受賞もあって大学に進学した生徒がいるんですが、今年は大学から大会に参加してくるようです。ロボットづくりの魂が、後輩達に引き継がれていくのも嬉しい限りです。
勝つことよりも、「協育歯車工業賞を取りたい」という気持ちが強いというのも本当の話なんですよ。
協育さんには、受賞後、ギヤを多数支給していただくなどいろいろお世話になっていますし、「今後ともよろしくお願いします」と言いたいですね(笑)